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今月の月次決算

今日から7月、早いもので2016年も半分が終わってしまいました。
先日初めてお目にかかった方から、「facebookやブログ拝見しました。情報発信されていますね。」と言っていただきました。5月まではサボり気味だったので、ちゃんと発信しないとと反省しております。

ということで、毎月1日は当事務所の月次決算の日。
いつも午前中には終わっていますと宣伝しているのですが、実際にどれぐらいの時間がかかっているのか、今月から細かく計測してみました。

(前日までの下ごしらえ)
・領収書をスキャンしてSTREAMEDにアップロード(今月は35枚)
・freeeで銀行口座を同期して月末までの売上入金の消し込み

(月次決算)

①データ化されたSTREAMEDの内容をチェック(8:35~8:40)
日付が入っていない、データが読み込めないなどのエラーもあるのでそれを補正しながら勘定科目等を確認していきます。

②STREAMEDから経費データをCSV出力→freeeへの取込(8:40~8:45)
クレジットカードで支払ったものはfreeeに未決済の状態で取り込みたいのですが、STREAMEDの勘定科目を「未払金」にしてしまうと、出力したcsvファイルでfreeeの決済の情報が「未払金」という口座で決済したことになってしまうので(このままfreeeにインポートするとエラー)、「支払日」「支払口座」「支払金額」の列のデータを削除する作業が必要でした。この作業がなんとかならないか、STREAMEDを提供している(株)クラビスさんに相談したところ、領収書データを取り込む際に、「領収書」ではなく「請求書」のモードで取り込むとこの列がブランクになるとのこと。来月から試してみたいと思います。

③freeeにて経費の未決済データの消し込み(8:45~9:00)
銀行の出金やクレジットカードのデータと照合し、経費の未決済取引を消し込んでいきます。この作業は必ず②の後に行うのがポイントです。

④売上についてboardで請求書を発行、freeeで売上の計上(20件程度、9:00~9:15)
今月発行する請求書の内容を確認しつつ、クライアントに発行します。ほとんどがメールでの発行で、boardには一括発行の機能があるのですごく便利です。

⑤freeeにおいて売上仕訳調整(9:15~9:25)
立替経費や源泉所得税控除の調整を行います。入金の消し込みの時にやっても良いのですが、このタイミングにやっておくと入金の消し込みが素早くできて気持ち良いです。

⑥売掛金・買掛金消し込みもれチェック(9:25~9:35)
⑤までで一通りの月次決算は終わりですが、⑥以降はおかしいところがないかのレビューです。
とっくに決済されているはずのデータが未決済として残っていることがあり、確認してみると現金で支払ったのにカード払いと勘違いをしていたりすることがあります。

⑦月次推移チェック(9:35~9:50)
請求書がメールやサイトにアップされるようなものだとどうしても取引の計上自体を漏らしてしまいます。
こうした取引は月次推移を見ると分かります。

以上、月次決算に要した時間は1時間程度ですね。
自分の事務所は1ヶ月で何が起こっているか把握できているので、早いです。

税務業務のインフラ整備

10月の前半は比較的時間に余裕があったので、業務周りのインフラ構築をしています。
税務のお客様がコンスタントに増えてきているので、懸案事項だった税務ソフト達人シリーズを申し込みました。
東京税理士会関連の協同組合経由で申し込むと、法人税、所得税、消費税、減価償却、年調・法定調書、内訳概況書の6本が月額組合料金で使えるようになるというもの。
これまでは国税庁のe-taxソフトをダイレクトに使っていましたが、個人の所得税はなんとかなるものの、別表などの帳票が多い法人は厳しいところと思っていました。
これにより税務全体の生産性がアップすることが期待できそうです。

追記
申込みをするときにパソコンの買い換える可能性があると担当の方に伝えたところ、
「絶対にWindows10にはしないで下さい!!e-taxソフトもまだ対応していないので。」と言われました。
今使っているWin8.1PCもタスクバーにWindows10へのアップデートがたびたび出てくるので、危うくアップデートしてしまうところでした。
いずれはe-taxも達人シリーズも対応してくるのだと思いますが、早めにお願いしたいところです。

今日は独立記念日

独立開業して1年が経ちました。

大した営業活動もしていないにもかかわらず、何とかやってくることができました。
先達の「意外になんとかなるものだ」と云うのは今のところ当たっているようです。

1年前を思い出すと、昨年の10月1日はいきなり独立事業者の気ままさを発揮して長男のサッカーの公式戦を観に行っていました。
今年は事務所の月次決算作業を行っています。

月次決算は毎月欠かさず繰り返していて、ここ半年ぐらいはルーティンで回せるようになりました。
さらにこれを1つのパッケージとしてクライアントに提供すべく、細かくリストを書き出したり、時間を測ったりしながらブラッシュアップしています。
月末日の夕方ぐらいに経費をスキャン&アップロードして、1日の午前中には請求書の発送、前月の決算が締められるようになっています。
このスピードは小規模であれば法人でも可能なのではないかと考えます。毎月翌月の2日ぐらいに試算表ができるってうれしくないですか?

おかげさまで確定した受注だけでも年末までは安心できそうな状況です。年明けはまだ空きがあるのでそこを埋める営業活動が必要です。
12月決算の会社が好都合ですが、当事務所の強みである医療関係かベンチャーを中心に仕掛けたいところですね。
今月前半は少し時間があるので、もう少し深く1年を振り返るとともに将来の仕込みをしておきたいと思います。

皆様、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

髙敏晴会計事務所 公認会計士・税理士・医療経営士 髙 敏晴

税務業務の見える化

今日の東京は台風18号の影響からか、1日中強い雨が降っています。

ここ数ヶ月の間に税務のクライアントが一気に増えたため、どんなタスクをいつやるべきかの整理とテンプレート化、タスク管理システムへの登録(毎月定期的にToDoリストを作ってくれて、カレンダーソフトと同期してくれる)を行っていました。こうしておくことで、やり漏れたことがないか不安になることも少なくなりますし、いずれ誰かにお願いすることになっても引き継ぎやすいと思っています。

メールの整理

おかげさまでクライアントの数が増えてくるとメールの数、種類も多岐にわたるようになります。
(様々な業者からの情報提供と称した営業メールもかなりの数に・・・)

また、クライアントに訪問する際に過去のメールを検索して見直すのもしんどくなってきました。
メールの種類は以下のような要素を持っているように思います。

  1. 返信が必要なものか
  2. 何らかの対応が必要なものか
  3. クライアントとのやり取りに関するものか
  4. 情報として取っておく価値があるか
  5. 上記のいずれでもない

 
これらを整理するために1はすぐに返信してしまうものを除き返信+下書き保存にして忘れないようにする、2はToDoを管理しているNozbeにメールを転送(そうするとNozbeのInboxにタスクが溜まるので期限やスケジュールを設定しつつ対応)、3と4はEvernoteにメールを転送(Inboxにノートとして溜まるので適宜ノートブックを整理して、必要な時に見直す)、5はゴミ箱へという形で処理するようにしてみました。どれぐらい生産性が上がるか楽しみなところです。

タスク処理のタイミング

我が家は私を含めて夜は弱いです。
夜、ゆっくりと思索に耽りたいとは思いますが、夕飯を食べて寛いだらもう眠くなってしまいます。

そうは言いつつ、日中にもらったメールの返信などちょっとしたタスクは残っています。
今日中にやればすっきりするけどなかなかやる気になれない、明日にしたらやるべきことを忘れてしまうかもしれないなどと次元の低い逡巡があります。
これまでは結局寝てしまい、翌日妙な敗北感を覚えていましたが、やり方を変えてから少しすっきりしました。これにより夜は安心して寛ぐことができています。

そのやり方とは、
Nozbeというタスク管理のWebサービスにやるべきことをリストし、翌朝にアラームをセットしておきます。
翌朝起きたら、タスクリストに沿ってタスクをこなします。
すっきりした頭でタスクに向き合うので、昨晩想定していたよりもはるかに素早くタスクをこなすことができるのと、Nozbeのタスクリストをクリアしていく感覚がちょっと快感です。

クラウド経営管理システム「board」のユーザーインタビュー記事

独立開業してまもなく使い始めたクラウドシステム「board」のユーザーインタビューを受けました。

当初は、売上の件数も少なく(今でもそんなに多くないですけど・・・)、会計システムfreeeの機能で事足りると思っていたところ、このサービスを知り、さっそく導入しました。見積書や請求書がその都度MS-Wordなどで作成する必要がなく、一気通貫で作成でき、さらにメールで送信できる機能も付いています。

そしてこのサービスは、開発元のヴェルク(株)さん自身(=受託型ビジネス)が使いやすいように開発していて、これが会計士・税理士業務と極めて親和性が高いです。
また「経営管理システム」と銘打たれているように、売上見込みなど事業主としてほしい情報が取れるのも大きな特徴。これで、「この月は売上が落ち込みそうだから、今のうちから積極的に受注活動しよう。」といった具体的な行動が起こせるのがよいですね。

https://the-board.jp/blogs/interview_ko_cpa

濃密ウィーク

先週は時間的に忙しいというよりも、内容の濃い一週間でした。
Googleカレンダーを見直していて前半の予定など、まだ一週間しか経っていないのかと思ってしまいます。

そのうちのいくつかを備忘録的にご紹介します。

1.ベンチャー企業の監査役就任
3月20日(金)の株主総会において、私はGreen Earth Institute株式会社の監査役に就任いたしました。
当社は独自のバイオリファイナリー技術を有したベンチャー企業です。
監査役として当社の健全な発展、成長に貢献したいと思いますので、みなさんどうぞよろしくお願いいたします。

2.士業向け業務処理システムについて
これまでのブログで当事務所の業務処理システムをご紹介してきました。
他の士業の方にもおすすめできるのではないかということで、会計士・税理士ではない士業の方にお話をお伺いする機会をいただきました。
結論から言うと、士業によって様々な業界慣行・入金スキームがありなかなか難しいなというものです。会計士・税理士なんてすごくシンプルなビジネスモデルなんですね。
でもこういうことがわかっただけでも収穫でした。

3.若手会計士の交流会において
金曜日の夜に20代~30代の会計士を集めた交流会がありました。私はこの年齢制限から外れ、もはや若手ではないので主催者に問い合わせたところ、「若手に刺激を与えて下さい!!」と参加を快諾いただきました。
結果、刺激をいただいたのはむしろ私です。
さて、そこで知り合った方と内部統制について意気投合しました。

・内部統制はやり過ぎると事業の成長の妨げになるというのは決して正しくなく、伸びている会社ほど「内部統制」を上手に使いこなしているという現場感覚が共有できました

・内部統制関連の書物ででてくる「経営者」という言葉について、一般に「経営者」というと会社の社長とかせいぜい役員クラスをイメージしますが、内部統制の様々な記述の中の「経営者」にずっと違和感を覚えていました。中には本当に社長・役員クラスを想定しているものもありますが、本来はもっと中間管理職を想定した方が理解しやすいのではないかという文脈が多くあります。私の理解は決して間違いではなかったことが確認できました。

4.慶應ビジネススクールのヘルスケア・マネジメントセミナーに参加して
2月21日(土)、28日(土)、3月21日(土)と3回にわたり開催されたセミナーが、21日(土)が最終日でした。
当初参加募集があった際、それなりの費用で10秒ほど躊躇しましたが、ちゃんと投資しなさいとの神様のお告げだと考え、申し込みました。神様は正しかった。
医療保険制度、介護保険制度の本当の背景やデータと情報の違いなど多くの気づきを得ることができましたし、グループディスカッション、交流会を通じて多くの方とご縁をいただけたことが収穫です。

http://www.kbs.keio.ac.jp/event/healthcare2015.html

新年明けましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

当事務所は本日より通常の営業を開始しております。

本当は年始のご挨拶以外はゆっくりとスタートしたかったのですが、年末までにやってしまおうと思っていた研修資料の作成と事務所パンフレットの作成が終わっていないので、部活の始まった長男に合わせペースアップします。これでは子供に宿題は年末までにやっておけなどといえませんね。事務所パンフレットはやっと表紙ができたところです。手書きでのデザインはだいたい済んだのですが、いざPCに向かうと、以外と思った通りのイメージを出すことができずなかなか前に進みません。

年明け早々、プリンタの不調やiPhone5sの通話不良など業務を支えるインフラにトラブルが発生するなど波乱の幕開けの2015年ですが、
本格的にクラウドを存分に駆使した会計を推進していこうと思います。
当事務所自体の案件管理、経費管理、会計は全てクラウドサービスを利用しているのは年末のブログに書いたとおりです。
これらのサービスは相互連携を志向しており、また日を追うごとに機能が向上しています。

当事務所でもクラウドサービスを使いながら業務を進めており、そこそこノウハウが蓄積されてきたことやそれぞれのクラウドサービスを開発している会社の方々からお話を聞かせていただき、今後ともどんどん便利で身近なものになるなと感じました。会計士・税理士である私は従来の記帳代行で付加価値を出すのではなく、クライアントのビジネス・業務に合ったこれらのサービスを組み合わせ、記帳の手間自体を極限まで減らす方法を考え導入することに価値を付加したいと思います。

自分自身を踏まえて、クラウドによる会計は以下のような方々にフィットするのではないかと思っています。

・独立開業した専門職(医師、看護師、弁護士などの士業)で経理処理をするよりももっと時間当たり付加価値が高いまたはそんな時間がない方々
・数字はタイムリーに見たい(月一回しかも翌月半ば以降になってから会計事務所に聞かないと分からないなんて嫌だ)方々

そろそろ確定申告の時期になりますが、こうしたご相談は随時受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。

税理士証票交付式に行ってきました

今週の水曜日の午後は税理士証票交付式でした。
東京税理士会では12月は60名以上の税理士登録があったとのこと。
税理士業務を行うに当たっての留意事項の説明などもあり、勉強になりました。
なかでも印象的だったのが、税理士という職能の立ち位置についての説明と、禁止事項としていわゆる「名義貸し」について。

税理士という職能
私の場合は公認会計士の資格による税理士登録でしたので、税理士も会計分野における税務の専門家と捉えていましたが、基本的なスタンスとしては法律分野における税法の専門家が正しい理解のようです。税理士の独占業務である「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」は法律事務としての位置づけであり、税理士資格がなくても可能な付随業務である「記帳代行」「財務書類の作成」は会計分野としての位置づけということになります。

名義貸し
税務書類の作成を無資格の第三者に行わせ税理士本人は何もせずハンコだけ押すのが名義貸しですが、確信犯的にそれを行う税理士は論外として、「かつての受験仲間で片方が先に合格し税理士資格を取得、もう一方は記帳代行などの仕事を受注しつつ最後の税務書類の作成についてもこれを手がけ、すでに合格した受験仲間に名義貸しを依頼するケース」や「それなりの所帯となった税理士事務所の所長が急逝するなど業務ができなくなったとき、旧知の税理士にこれを依頼するケース(番頭的な無資格者が実務遂行可能)」といった義理人情にもとづく名義貸しの問題が結構あるようです。

いずれも有資格者が業務に当たることを旨としている当事務所には関係ないようですが、今後注意したいと思います。

税理士証票とともに立派なモノをいただきました。
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