月別アーカイブ: 2014年12月

税理士証票交付式に行ってきました

今週の水曜日の午後は税理士証票交付式でした。
東京税理士会では12月は60名以上の税理士登録があったとのこと。
税理士業務を行うに当たっての留意事項の説明などもあり、勉強になりました。
なかでも印象的だったのが、税理士という職能の立ち位置についての説明と、禁止事項としていわゆる「名義貸し」について。

税理士という職能
私の場合は公認会計士の資格による税理士登録でしたので、税理士も会計分野における税務の専門家と捉えていましたが、基本的なスタンスとしては法律分野における税法の専門家が正しい理解のようです。税理士の独占業務である「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」は法律事務としての位置づけであり、税理士資格がなくても可能な付随業務である「記帳代行」「財務書類の作成」は会計分野としての位置づけということになります。

名義貸し
税務書類の作成を無資格の第三者に行わせ税理士本人は何もせずハンコだけ押すのが名義貸しですが、確信犯的にそれを行う税理士は論外として、「かつての受験仲間で片方が先に合格し税理士資格を取得、もう一方は記帳代行などの仕事を受注しつつ最後の税務書類の作成についてもこれを手がけ、すでに合格した受験仲間に名義貸しを依頼するケース」や「それなりの所帯となった税理士事務所の所長が急逝するなど業務ができなくなったとき、旧知の税理士にこれを依頼するケース(番頭的な無資格者が実務遂行可能)」といった義理人情にもとづく名義貸しの問題が結構あるようです。

いずれも有資格者が業務に当たることを旨としている当事務所には関係ないようですが、今後注意したいと思います。

税理士証票とともに立派なモノをいただきました。
IMG_1445

税理士登録が完了しました

20141218-212119.jpg

12月16日に税理士登録が完了したとの連絡が来ました。来週24日に認証式だそうです。
これで独立開業してやっていくためのライセンスが全て揃いました。

それぞれの資格が必要な業務を以下に整理してみました。
・公認会計士:会計監査
・税理士:税務相談、税務書類作成、税務代理
・経営革新等支援機関:政府系金融機関などの優遇金利制度適用や返済条件変更時の経営計画策定の支援など
実際には上記以外の業務でも付加価値を出すことになると思われますが、その場合でもこれらの業務が取っ掛かりになるので、いろいろな入り口が揃い、ようやくここからが本当のスタートになります。

第4回業務会議

先週の木曜日にある地方都市で病院職員向けの研修講師を務めてきました。
1月には公認会計士協会の研修会で病院経営について講義をすることが決まっています。前者が病院の実務に携わっている方々に財務会計を教えるものであるのに対して、後者は財務会計のプロに対して病院経営を教えるものであります。何を伝えるのかを明確にしなければなりません。資料作りが12月の大きな仕事になりそうです。

12月はそれと同時並行的に様々な方とお会いすることを主要な活動としています。11月は現場にかかりきりでこの活動がほとんどできていませんでしたので、年内は2ヶ月分がんばりたいところです。こちらからもお声がけをどんどんしていきますが、忘年会含めてお声がけいただけると嬉しいです。

また、独立に当たり必要であった税理士資格の登録が今月中(予定では日付が変わった今日)完了することから、新しい名刺や事務所パンフレットの作成も行っています。
名刺は来週にはできあがる予定で、事務所パンフレットも早めに作成したいと思っています。

リンク

この投稿はコワーキングアドベントカレンダーに参加しています。
私の今年のトピックはなんといっても、これまで15年間勤務していた法人を退職して独立開業したこと!!
今後はフリーな立場でフレキシブルにコワーキングというものに貢献できると思っています。

独立後のバックオフィス業務を円滑に進めるツールについては、このコワーキングの人的ネットワークで教えてもらったサービスで成り立っています。
今回はコワーキングの利用者として、スペースなどのハード面ではなく、こうしたネットワークでやり取りされる情報がコワーキングの付加価値だということを伝えたいと思います。

当たり前の話ですが、独立するとビジネスで派生的に出てくる様々な間接業務をこなさなければなりません。
もちろん人を雇ったり専門家に丸投げしてしまうこともできますが、当然それなりのコストがかかります。
私自身も会計・税務といった分野で事業主の手に余る部分を引き受けることを生業としているわけですが、私は単に作業請負というより、そこから生まれる情報、今後の予測といったところで付加価値を提供していきたいと思っています。

したがって、入力作業のような機械的作業は極力機械にしてもらうというのが基本的な考えです。
これから私が使っている業務システムについて書いてみます。ポイントは徹底的にクラウドサービスを使っているということ。そしてこれらのほとんどがコワーキングで知り合った人たちがSNSで書いていたサービス、直に話を聞いて良さそうだと思ったサービスです。

1.見積・請求管理(board
案件を登録することで、見積書、発注書、納品書、請求書、そして送付状までワンストップで作成することができる優れモノサービス。
受託系、コンサル系の業種に向いています。案件ごとに見積→受注→納品→請求の各ステータス管理ができ、それぞれの書類がワンタッチで出力できます。私は送付状添付や窓付封筒対応が気に入っています。
現在私が使っているプランは月額980円のPersonalプラン。今後事務所が大きくなっても複数で使えるプランもあり拡張性があります。

2.経費管理(Streamed
使用頻度はこれが一番多いかも。
このサービスは大きく分けて、領収書などの証憑から起票する一般経費登録と経路を入力する交通費登録の2つの機能があります。
一般経費登録はスマートフォンで証憑を撮影するのとScansnapでスキャンするモードがありますが、私は1週間分ぐらいをまとめてスキャンしています。
交通費は日付や経路を入力すると経費データとして登録されます。法人に勤務しているときは半月に一回交通費の精算をしていたのですが、どんな経路だったか思い出すのが結構大変で、これだと電車に乗っている間に登録できて便利です(最近、金額検索の都度ブラウザが立ち上がってしまい、ちょっと使い勝手が悪くなってしまいました。今後の改善を期待します。)

そしてこのサービスの最大の利点は、次に述べる会計システムとの連携です。メジャーなクラウド会計システムと弥生会計に対応したCSVファイルを生成してくれます。
この機能のおかげで経費計上はものすごい短時間で終わります(自分の場合で5分ぐらいかな)。
現在使っているプランはプロプラン・ライト(基本料金300円、1枚30円)、うちの場合はだいたい毎月1000円ぐらいですね。

3.会計(freee
ここは私の専門分野。これまでスモールビジネスとクラウド会計の相性の良さを表明してきましたが、引き続き一押しです。
最近はクラウド会計もメジャーなWebサービスになってきたので、boardやStreamedといったサービスもたいていは会計システムとの連携が意識された設計になって、どんどん利便性が高まっています。
その中でもfreeeは業界シェア1位ということで連携率は高いです。
http://news.mynavi.jp/news/2014/12/11/110/

領収書のスキャン機能は実装されましたが、精度・仕訳エントリとまではいかず、まだまだ2のStreamedにはお世話になる感じです。

4.スケジュール管理(Cu-hacker
これは売上や経費とは関連しませんが、クライアントや同業者とのアポイント調整って結構な時間を取られているような気がします。
法人時代はOutlookの予定表を公開してしまって、周りの人には「いつが空いてますか?」の問いかけメールはやめてもらっていましたが、独立したらそれもなし。さてどうしたものかと思っていたところへのこのサービスです。早速飛びつきましたよ。

ここまでのサービスで月間3,000円弱。作業に取られていたであろう時間、人を雇う人件費からすると十分安上がりではないでしょうか。