昨日(早く書かないとおとといになってしまう!!)は東京都サッカー協会主催のルール改正勉強会に参加してきました。
講師は1級審判の西村さんと吉田さん。国際試合などのレフェリング経験などを元に今回のルール改正を開設していただきました。冒頭、今回の改正で一番重要なのがこの項目との説明。
「第5条 主審 2項 主審の決定:主審が競技規則および”サッカー競技の精神”にしたがってその能力の最大を尽くして・・・」という文言。特に”サッカー競技の精神”は第18条(サッカーの競技規則は第17条までしかない)と言われ、明文化はされていないものの、競技に関わる者としての常識等に照らし判断すべき場合があると言われていました。これが今回主審の権限・責任を規定する条文に明記されるようになったということです。
これは監査に携わる公認会計士にも共通して言えることで、「条文原理主義者になるな、お前は何のためにそこにそんざいするのだ?」という問いかけと理解しました。
それともう一つ、西村さんがおっしゃっていたことで勉強になったこと、
「トラブルになりそうなことが起こらないようにゲームをマネージするのも審判の仕事(それこそが”サッカー競技の精神”に由来)であるが、トラブルは起こるものだという前提で心の準備をして対処している。そうすれば冷静に適切な対処ができる。」
監査でも同じですね。トラブル(=監査では会計不正が相当)がない前提で監査をしてしまうと、実際にそれが起こったときにどう対処したら良いかパニックになるし、ともすれば見なかったことにしてしまうし、発見すべき会計不正を見逃してしまうかもしれない。
今回のルール改正の中で、これまでは認められていたのが認められなくなったものを1つ紹介しておきます。それは、高校サッカーなどでコーナーキックの時に、キッカー1がまるで位置を整えるように足で少しだけ触って動かし、その後何気なく別のキッカー2と交代してそのキッカー2がいきなりドリブルを始めるというプレー。やられた相手からすると「えっ?」とあっけにとられている間にビッグチャンスを狙います。このプレーは改正後は「明らかにボールが動いていない」ということでプレーが再開したとみなされません。よってキッカー2が明らかにボールを動かした時に始めてプレー再開となります。上記のようなプレーだとキッカー2が2度ボールを触った時点で反則、相手チームの間接フリーキックになってしまいます。今回のルール改正はこうしたトリックプレーのほとんどが排除されるようになっています。
その後は近くの焼き鳥屋で同じチームのコーチ兼3級審判の皆さんと勉強会のおさらいと情報交換して帰宅しました。