クラウド会計ソフトの市場調査

MM総研より2017年9月現在の国内法人におけるクラウド会計ソフト導入実態について、調査結果を公表した。

この調査によると、freeeのクラウド会計導入シェアは32.3%で首位とのことである。

しかしこのシェアは会計ソフトを利用していて(全体の54.1%)、さらにクラウド会計を利用している(会計ソフト利用法人の14.5%)の中のシェアであることに注目すべきである。これらを考慮するとクラウド会計ソフトを利用している法人自体が全体の8%弱に過ぎないということである。

尤も、自社では会計ソフトを利用していないとしても「税理士に全て任せている」と回答している法人が全体の24.6%あり、当事務所のように税理士側でクラウド会計ソフトを利用している場合もあるので、上記の8%弱という数字は実際はもう少し上積みされるはずではあるが、依然として会計ソフトのマジョリティはインストール型ソフトである。

次に、この数値をどう評価するかであるが、私自身は楽観的に捉えている。
クラウド会計ソフトなるものが世に出てからまだ5年も経っておらず、認知度が上がり、実際にクラウド会計ソフトが普及していくのはまだまだ時間が掛かるだろうと考えている。クラウド会計ソフトの市場(導入支援や、それを使用した会計税務顧問業務)の拡大はまだ始まったばかりだと思う。

当事務所としてはfreee一本槍でやっているため、freeeユーザーが増加してくれるのは大変有り難いことであるが、まずはクラウド会計ソフトの利便性や効用を多くの事業主が理解し、経理という間接業務に掛かる工数の削減、会計数値の利活用が活発になればと思っている。